NPO法人 自治体改善マネジメント研究会

NEWS

2018.05.21

【通信No6】2月26日 滋賀県高島市「出張!改善セミナー」実施レポート

滋賀県高島市は平成17年1月に旧高島郡のマキノ町、今津町、新旭町、安曇川町、高島町と朽木村を合わせた5町1村の対等合併により生まれ、市として現在14年目を迎えている街です。
4年スパンの市長選挙のたびに市長が代わり、何を将来の市のビジョンとして目指すのかについて、深く考えることができないまま、その時々の政策や指示に対応してきた状況にありました。現在は、第二次総合計画の2年目が進行中です。

2018.02.16

【通信No5】1月20日 「改善マネジメント学習会『地方創生を推進する課長・係長の働き方』」開催レポート

平成30年1月20日「改善マネジメント学習会」を開催しました。

この学習会では、平成29年7月30日に開催した「第1回自治体改善ステップアップセミナー」で紹介した「自治体改善ステップアップシート(職場編)」を実際に各職場で活用してみた実践事例をもとに、「私たちはいかに働くべきか」ともに考える場、ともに学びあう場として開催しました。

課長・係長だけでなく若手担当者や自治体職員以外のお仕事の方など、幅広い立場の20名の皆さんに参加いただきました。

2017.12.13

【通信No4】10月12日 福島県郡山市「出張!改善セミナー」実施レポート

福島県郡山市では、市役所の問題解決能力の向上を図り、行政の効率化及び市民サービスの質的向上に資することを目的に、「こおりやま☆カイゼン運動」平成26年度から取り組んでいます。
平成26年度から28年度まで、カイゼン事例の報告は増加しており、カイゼン運動の浸透が見られますが、年々、新たなカイゼンに頭を悩ませているという意見や、他自治体の事例を参考にしたいという意見があがっており、伸び悩んでいる状況です。
各職場で指名されている改善リーダーや近隣自治体の職員の皆さんを対象にしてセミナーを計画し、10月12日に約100名の皆さんを対象に開催しました。

 

2017.11.28

【募集終了】1/20 改善マネジメント学習会「地方創生を推進する課長・係長の働き方」開催のお知らせ

1/20に開催しました概要をまとめましたので、下記サイトをご覧ください。
1月20日 「改善マネジメント学習会『地方創生を推進する課長・係長の働き方』」開催レポート


少子高齢化が進み、様々な課題が生じている地域で、地方創生の取組みを進めていくためには、行政職員が地域に入り込み、住民に寄り添って働きかけていくことが重要になっています。 一方、こうした仕事を実現するには、オフィスでの仕事の効率化を図り、職員がいきいきと仕事をしていくワークライフバランスを合わせ持つ必要がありますが、両立することはとても困難です。

 

それには、私たち一人ひとりが働き方を変え、個々の職場だけでなく、ときに組織全体に波及させて「働き方改革」を実現していく必要もあります。地域と職場、職場と他部署をつなぐ課長・係長には、かけ橋となる役割が期待されています。

本会では、2017年7月30日に開催した「第1回自治体改善ステップアップセミナー」で紹介した「自治体改善ステップアップシート(職場編)」を実際に各職場で活用してみた実践事例をもとに、「私たちはいかに働くべきか」ともに考えてみたいと思っています。 よりよい職場、役所づくりに取り組む課長・係長、管理部門、これをめざす職員の方のご参加をお待ちしています。

概要:
【日時】 2018年1月20日(土) 14:00~17:00

【会場】 スコラ・コンサルト 東京オフィス(五反田)
品川区東五反田5-25-19 東京デザインセンター6階

【スケジュール(予定)】
14:00~14:20 地方創生と「働き方改革」を両立させる職場のマネジメントを考える
14:20~14:50 「自治体改善ステップアップシート(職場編)」の活用事例紹介
15:00~16:20 小グループでの対話:各自の悩みと課題、今後の取組みについて
16:20~17:00 全体共有とディスカッション

【会費】 2000円
※自治体改善マネジメント研究会会員は無料

【お申込】こくちーずからお申込みください。
http://kokucheese.com/event/index/498291/

【懇親会】上記サイトこくちーずから表明してください。

2017.08.27

【通信No3】8月10日 岐阜県関市「出張!改善セミナー」実施レポート

岐阜県関市では、8年前から業務改善(1課1改善)と発表会を行っています。最近では発表会開催が目的となってしまい、改善活動のやらされ感が大きくなっている現状があります。
そのような中、本年度の改善の方向性を決め、各課でも課題の把握、テーマの決定などきちんと話し合い、共通認識をもってスタートさせたい思いもあり、今回「出張改善セミナー」実施のご相談をいただきました。
これまで実施していなかった管理職を対象のセミナーを計画し、課長や出先事務所長、各課改善推進者の職員の皆さん約100名を対象に開催しました。

 

2016.02.17

自治体改善リレートーク(伊勢市)

  • 皆様、お世話になります伊勢市の谷口と申します。
    よろしくお願い申し上げます。

    伊勢市ですが、カイゼン取り組みを改善しながら進めています。
    まだまだこれからですが、若手の担当者が、庁内研修講座「カイゼン」受講後、「誰でもできる簡単なこと。当たり前にせないかん。もっとひろめやな。」とやる気を持ち、カイゼン新聞発行と頑張ってくれるようになりました。

    伊勢市は、平成18年度に業務改善制度が始まり、エントリー制度で発表もしました。
    第一回目にグランプリをいただきましたが、「改善は、暇な職員がすること。」などの声があり、職場に、トロフィーや賞状を飾ることができない状況でした。
    ただ、我が職場は、忙しいから、ミスを無くすために改善をせっせとするようになり、チームワークもよくなりました。

    にも関わらず、発表するための時間がないとか、しない理由など色々な声が聞こえてきて、数年で制度改正で発表なしになりました。

    改善のための提案制度ができたけど、他の職場への要らぬ口出し、粗探しみたいになり、改善プロジェクトでやり方改善を提案し、今のやり方になりました。

    なかなか浸透しないなか、やる気ある担当者の頑張りで、少しずつ定着してきているので、若い職員を巻き込んでやっていこうと私も、裏方でやっています。

    以下、担当者からのネタ提供を基に紹介します。
    まだまだですが、一歩踏み出したと思っておりますので、教えていただきながら、やっていきたいと思います。

    よろしくお願い申し上げます。
    では、伊勢市の取り組み紹介に、少しお付き合いください。

    【伊勢市カイゼンの取組み】

    平成23年度より、毎年、「1人1改善キャンペーン」という活動を実施し、職種や職位を問わず広く職員からカイゼンのアイデアを募集してきました。
    しかしながら、カイゼンの提出が一巡したこと、活動がマンネリ化したこと等により、年々、アイデアの提出件数が減っていました。
    特に、20代の職員については、「カイゼン」という言葉は聞いたことはあるものの、どのようなものか知らないという人もたくさん見られました。
    また、「カイゼン」とは手軽にできる取組みであるにもかかわらず、最近では言葉だけが独り歩きし、すごく大変なもの、面倒くさいものという認識もありました。
    平成27年度からは、「カイゼン」について改めて広く知っていただくために、「カイゼンニュース」を庁内全体に発行し、カイゼンとは何かということをPRし、具体的事例などを紹介しました。 また、「隗より始めよ」の考えから、事務局である職員課が率先的にカイゼンを行い、職場環境の整備などに努めました。
    最近では、PRの効果もあってか、庁舎内を見回すと、至る所でカイゼンが行われているのが目に付きます。
    どの窓口で何の手続きができるかが分かるように、手続きの内容を書いた看板を作る部署、来るサミットに向け、サミットまでの日数をカウントダウンするカレンダーを作り、課員の意思統一を図る部署と取り組みは徐々に広がってきています。
    課題としましては、カイゼンがまだ個人レベルでの活動にとどまっていることです。現状、自分はカイゼンしたいけど、周りの目が気になってできないといった人が多く見られますので、カイゼンの輪を広げられるような工夫ができればと考えています。

2016.02.17

自治体改善リレートーク(南伊勢町)

みなさま、はじめまして。
三重県南伊勢町の小山と申します。
自治体改善リレートークということでお声がけをいただきましたので、当町の取組みを紹介させていただきます。

【南伊勢町の行政経営改革の取組み】
南伊勢町の改善取組みをお話する前に、本町の行政経営改革の取組みについてお話させていただきます。
南伊勢町の改善・改革の取組みは、今の町長が就任してから一つ一つ経営改革の進捗に併せてステップアップして進めてきましたが、その目的は、価値観やニーズの多様化など社会環境が多様化する中で、社会の変化に対応できるまちづくりを役場が自らができるようになるため、変化に対応できる役場組織の経営体質を作っていくことにありました。

【行政経営改革のはじまり・価値観の共有と方針づくり】
そのために、まずは町政刷新委員会で、町民や外部有識者の方とともに、共有すべき価値観から作り直しました。その価値観は、総合計画の基本構想へ生かされています。
また、総合計画を基本構想から作り変える期間からでも、方針にもとづく経営は必要なことから、平成22年度から町長経営方針をしめし、「課長経営方針をまずはつくってみる」というところから始めてきました。

【業務改善のはじまり】
一方で、南伊勢町の改善の取組みは、自治体改善マネジメント研究会さんの本にもあるように、身近な町民に接するサービス場面での改善と言うところからスタートしました。今できているサービスを「サービス基準」として設定し徹底するとともに、新たに取組む目標を「サービス向上目標」としてチャレンジし、一年の中で振り返り、出来るようになったものを新たなサービス基準として落とし込むというものです。

それは、まずは職員研修という形で、考えるプロセスを通じ、形をつくりあげてきました。
とはいえ、このような取り組みが、額面どおりにすぐには進みません。

研修という形で考え方を学ぶとともに、実践が必要ですが、プロジェクトチームで考えたチャレンジ活動が、課の中に落とし込まれるには、目標の共有や課長のスポンサーシップが必要です。ただ、そういう行動をとる組織風土はまだ十分ではありませんでした。

【サービス向上取組 チャレンジ発表会】
「プロジェクトメンバーのみの発表会」
まずは、サービス向上取り組みのチャレンジ活動発表会として改善発表会はスタートしました。このころは、パワーポイントを使って発表することすら大半の職員がしたことがない時代でした。発表に慣れるというところから始めた感があります。そのころ事務局は30㎞以上離れた二つの庁舎で各課の、パワーポイントの作成支援に、一つ一つ対応し、発表の不安感を払しょくすることに努めました。そして、発表はプロジェクトメンバーのみ。まずは、発表するというところから始めました。
そして、目標設定についても共有の発表会を行っています。課長が課員が立てた目標を共有して、スポンサーになってもらう、結果の発表会で課員の頑張りを称えるということを、「やってもらう」ということを通じて習慣化していきました。
この当時、司会は事務局が行い、各課のプロジェクトリーダーは言われるままに発表会を行っていたので、何のためにこんな事をするのだとか、こんなことが必要なのか、ふざけすぎていないかと言う声がありました。
しかし、今ふり返ると、いまのEGK改善発表会にはそのような声は貴下なくなりました。(以前は、直接そのような声を聞いていました)。発表会自体を慣れるという意味では必要な期間だったかもしれません。
そして、この発表会の結果、発表者は改善自体に十分な自信を持ったわけではなかったですが、目標設定やチャレンジ活動として取組んだ活動が、他の課へ波及し、全庁的なサービスが向上するきっかけになりました。
【EGK改善発表会】
「役場全体で、“知り合う”、“称えあう”、“次へ活かす”発表会」へ
実行委員会活動を通じての若手職員の成長の場と、行政経営システムを職員へ浸透させる場へ。

平成22年度からスタートしたサービス向上取組で改善活動はスタートしておりましたが、一方で、総合計画が平成23年度末にできましたが、同時進行で平成23年度には施策と予算事業とつなぐということがされていました。
そして平成24年度には施策と予算と評価をつなぐ事務事業管理の仕組みを構築したことから、平成25年度にはマネジメントの仕組みを再構築し、総合計画のもとに経営方針と事務事業管理、サービス向上のそれぞれの取組みを行政経営システムのもとつなげると言うことにしました。
仕組み上、経営方針と事務事業管理、サービス向上が統合したとしても、それが一人ひとりの行動に落とし込まれていかなければ仕方がないことから、平成25年度には行政経営システム運営会議がスタートし、課長同士の情報共有や相互学習の場として運用しはじめました。
そして、経営方針の振り返りは、中間や期末に町長ヒアリングと言う形で行われていましたが、経営方針というものを一般職員まで落とし込むこと、経営方針をもとに事業の推進や業務の改善、サービスの向上がされるということを実感するために、前年度までのサービス向上チャレンジ活動発表会を拡大した、役場全体での経営方針をもとにした「事業推進」、「業務プロセスの改善改革の取組み」、「職場の活性化と人材育成」を一体とした発表会として、行政経営システム運営改善発表会(通称:EGK改善発表会)を行うということになりました。
この改善発表会の立ち上げまでのプロセスでは、全課長で構成する行政経営システム運営会議の場で開催が決定しました。その際には、まだまだ意図は分かるが十分な発表ができるレベルではないというような声もありましたが、もともとの趣旨が「経営方針で課長が目標を立てて取り組んでいる項目のふり返りの場」であり何らか取組んでいるはずであること、役場職員で取組みを共有することやがんばってチャレンジした事は称えることが大切ということで、一度やって来年度どうするかはまたふり返って考えようということでスタートしました。
そこで発表会の運営については、やってもらえる職員を公募することにしました。ただ、単にグループウエアで公募しても誰も手をあげませんから、若手から順に1人1人声がけをし、行政経営の仕組みが知れる、課を越えた職員同士の交流の機会となれるというように必要性を説明し、それで自分に少しでもメリットがあるなら参加してほしいと呼びかけました。
正直、最初の動機は私にコーヒーをおごってもらったからとか他がやるからと言うことも多かったですが、結果的に動機と目標を共有して取組んでもらったことから、最終的に良かった楽しかったと言うことがきこえる結果になりました。

発表会自体は、各課から経営方針をもとに3つの部門毎に1事例づつエントリーし、どの部門で発表するかは課長同士の話し合いで決めることとしました。15の課(現在は17課)が3つの部門にバランスよく分かれるようにしてもらいました。これは、経営方針の取組みが「事業推進」、「業務プロセスの改善改革の取組み」、「職場の活性化と人材育成」に分かれており、それぞれの取り組みが一体として取組まれてこそ、経営方針をもとに課のめざす姿が実現されるということで、各課の優秀事例の横展開も意識して分けてもらいました。
また、3つの部門に分かれたことで、内部管理部門でも「業務プロセスの改善改革の取組」や「職場の活性化と人材育成」でエントリーできるなど、全ての課が発表するとしてもできるだろうということになりました。
結果的に、発表会は、「役場全体で、“知り合う”、“称えあう”、“次へ活かす”発表会」というコンセプト、enjoy(良いことを)、good(楽しんで)、keep(続けていこう)という趣旨の実行委員会自身が付けたEGK改善発表会(良い行政経営の発表会)と言う名称とそれを実現するためのアイデアとがんばりのおかげで、「よい発表会だった、来年度も続けて欲しい」という声になるようになりました。
この発表会をはじめるにあたって、町民まで参観を呼びかけるかと言う議論になりました。まだまだ、町民の方に聞いていただくには早いと言う声や「役場全体で、“知り合う”、“称えあう”、“次へ活かす”発表会」というコンセプトでしたので、まずは役場職員に知ってもらうことが先だと言う声がありました。そのため、EGK改善発表会では、町民の方へ広く呼びかけると言うことはせず、CATVなどで結果をお知らせするということにしました。
ただし、議会にはこのような取組みがあるということを事前に伝えておこうと言うこと、近隣の自治体の職員で興味のある方なら内部の範囲内だから呼びかけても良いだろうということになりました。
そして他の自治体の職員が来ていただいたらコメントをいただこうとしました。称えあう発表会というコンセプトですので良い感想があつまりますし、職員の自信にも繋がったと思います。また、議員さんからもこう言う良い取り組みはもっと町民にも知ってもらったほうがいいという感想などもあり、後押ししてもらうような状況がでてきました。

【合併10周年記念事業 ~人と組織の成長、成長を通じた仕事の成果をまちぐるみで実感する発表会へ~】
今年度、南伊勢町は合併10周年を迎えました。
発表会の事例の中でも儲かる漁業の取組みなど町民と取組みを共有したい取組の事例もでてくるようになりました。
合併10周年の取組みの中でも、各団体が10周年記念事業のめざす姿を共有したうえで、各団体同士がコラボして取組みが行なわれたり、そこへ役場職員も1人の担い手として参画するように、役場の仕事の仕方もかわってきました。

合併10周年記念事業は、実施方針の基本姿勢で「お互いを知る機会」「一体となって進めていく機会」・・・「これからのまちづくりに向けての契機」など5つの基本方針を、10周年記念事業推進委員から示してもらいましたが、このコンセプトの大もとにあるのが、「実感できるまちづくり」「町民とともに考えともに取組む役場」という総合計画の基本姿勢であり、最初の「価値観の共有」が個々の取組みの中に落とし込まれてきた感がでてきました。
今年度、色々な団体が合併10周年の取組みやそれ以外の取組みで活躍してきました。その中で役場の関わり方もこの10年の変化のなかで変わってきたのではと感じるようなこともでてきました。
そこで、今年役場では合併10周年記念事業として、役場の取組の発表を通じて、人と組織の成長、成長を通じた仕事の成果をまちぐるみで実感する発表会を開催することになりました。

南伊勢町の改善発表会は行政経営の振り返りという位置づけですので、通常のEGK改善発表会は今年も2月18日に役場内部で全課が発表し行います。
今年は、合併10周年ということで更に、その中から優秀事例を数点程度、町民とともに共有する発表会を行おうと取組んでいます。その中で、役場の仕事の仕方や、まちづくりの変化を町民とともに実感し、役場の取組みを知ってもらうことで、共に取組みたいという機運が生まれ、実感できるまちづくりが肌感覚できればと考えています。

実行委員は通常のEGK改善発表会と10周年の発表会と二つの発表会の企画に現在がんばっていただいており、やるからには良かったと思えるものをしたいとがんばっていただいております。

10周年の発表会は3月27日(日)に南伊勢町町民文化会館で10周年の締めのイベントとして開催する予定でいます。詳細が決まればこちらでもPRさせていただきたいと思いますが、25日には春日井市で全国自治体改善改革実践事例発表会、26日にカイゼン・サミットがあるということですが、少し足を延ばして美味しい海の幸を堪能すると思い27日の南伊勢町もお越しいただければ幸いです。

あと、今回10周年の発表会をすると町長から聞いたときには、もう一つステップが上がるのかと驚きました。ただ、将来的にはそのような姿も必要と思っていましたし、仕事の仕方も変わってきたと思えるようなこともでてきたので、タイミングとしては今だったのかもしれません。

実際現場の声としては、まずは、必要性は理解できるが、経営方針の振り返りとして役場のなかでしっかりやるべきだとか、町民さんの満足の得れる発表会になるのかという声もありましたが、10年の中での成長と成果を知ってもらおうということで開催することになりました。
また、今回もまた、少し高いめざす姿が示され、目標に向ってチャレンジすることになりました。

長々と書いてしまいましたが、このように当町の改善の取組みは経営改革の進捗に併せて一歩一歩、少し高い階段を上るようにすすんできました。そして今もチャレンジしており、更に今後は、目標と行動が職員一人一人の行動レベルにまで落とし込まれるのが目標です。

経営の進捗にあわせての南伊勢町の取組の変化が、他のメンバーの方へ少しでも参考になれば幸いです。まだまだ、改善のプロセスとプロセスをつなげる取組み書ききれませんが、また、何かの機会発信できればと思います。

2016.02.17

自治体改善リレートーク(酒田市)

みなさま、はじめまして。
山形県酒田市で業務改善運動の事務局をしております佐藤と申します。
自治体改善リレートークということでお声がけをいただきましたので、当市の取組みを紹介させていただきます。

【オフサイトからオンサイトへ、一部から全体へ】
酒田市の業務改善運動は、有志職員の自主的な活動としてスタート。
平成21年に結成された自主勉強会「mimna・do・酒田」(みんなどさがだ:通称「どえむ」の会)」の自主的な活動として、平成22年~25年に渡り、計4回の業務改善発表会が開催されてきました。
その取組みが認知されたこともあり、平成26年度からはオンサイトで(業務として)、業務改善運動を位置づけ、市役所組織全体として取り組むこととなりました。
酒田市役所は、来月4日の仕事初めから市役所新庁舎に移転することとなっていますが、当時市長であった故本間正巳氏の「新しい革袋(新庁舎)には、新しいワイン(職員)を」という理念のもと、「建物だけではなく、職員も変わっていくんだ」という思いで、今年度も業務改善運動に取り組んでいます。
合言葉は「徹底的に褒める」。平成27年1月30日、オンサイトで初となる改善事例発表会を開催しました。

【平成26年度 第1回酒田市業務改善事例発表会 ~未来への船出~】
記念すべき第1回であること、湊町である酒田らしさ、そして、職員が一丸となって酒田市の未来を切り開いていこう!切り開いていける市役所になろう!という想いを込め、「みんなできりひらけ!みらいへの船出」をテーマとしました。
開催日当日は、150名以上の職員が参加し、楽しく和やかな雰囲気の中で発表が行われました。遊び心がある中にも、素晴らしい取組み事例を目の当たりにし、参加者の誰もが何らかの「気づき」を得ることができたのではないかと思います。
※詳細はぜひ別添PDFをご覧ください。
事前投票含め、もっとも票を集めたチームは、3月に新潟県三条市で開催された全国大会にも参加しました。

【平成27年度 第2回酒田市業務改善事例発表会】
そして迎えた平成27年度。昨年に引き続き、年度当初から各部局で自主的にカイゼン運動に取り組んでもらっていることにはなっているのですが…事務局担当個人の感想として申し上げますと、初年度の盛り上がりは維持できていないように思います。「去年の発表会素晴らしかったねー」という感じで、ちょっと一息ついてしまったのかもしれません。(それを打破するのが事務局の仕事だろと言われるとそのとおりですが…)
本年11月頃、業務改善運動の取り組み状況の把握およびカイゼン運動への機運醸成のため、各課にヒアリングを行いました。多くの課等においては積極的に改善に取り組んでいただいているのですが、残念ながら消極的な課も少なからずありました。その原因は下記の3パターンに大別されます。
①ささいな改善事例だから公表するまでもない(改善運動のハードルを自ら高くしてしまっている)。
②改善に取り組むのは良いけれど、発表会は恥ずかしいから出たくない
(引っ込み思案。特に我が市はその傾向が強い。目立ちたくない)。
③(ごく一部ですが)「改善」なんてやって当たり前だー。うちの課はお前らが言い出す前からやってるんだー。改善運動の前に事務的なミスを減らすのが先だー(「徹底的に褒める」コンセプトをご理解いただけていない)。
そこで、今年度の第2回事例発表会は、上記のような誤解を解き、「徹底的にほめる≒批判しない」ことを再度全員が共有し、そして職員だれもが気軽に、恥ずかしがらずに改善に取り組んで欲しいという想いを込め、

「じょっさね、やしょめね、しょすがんね ~じょっさねごどでも、やしょめねで、しょすがんねで、まずはやてみよの~」

をコンセプトとして開催する予定です。
※標準語訳「簡単な(じょっさね)ことかもしれないけれど、批判しないで(やしょめねで)、恥ずかしがらずに(しょすがんねで)まずはやってみましょう。」ちなみに、最初の「じょっさね」は、「じょっさね」ぐする⇒「簡単にする」≒「改善する」という意味合いも含んでいます。

1月29日(金)の発表会に向け、現在急ピッチで作業を進めております。昨年度のように、発表会に参加した職員がなんらかの気づきを、また発表者が「発表してよかった、これからもがんばろう」と達成感を得られるような、そんな発表会になるようカイゼンサポーター一丸となって取り組んでいきたいと考えています。
以上、長くなってしまいましたが、酒田市の業務改善運動の取組紹介でした。

2016.02.17

自治体改善リレートーク(三重県)

はじめまして、三重県の東口です。
業務改善関係の部署に所属しているわけではありませんが、昨年度、これから紹介させていただく、MIE職員力アワード発表会の実行委員会に参加させていただいた関係で、後田さんよりご依頼がありましたので、中部地区のトップバッターとして、三重県の取組を紹介させていただきます。

MIE職員力アワードは、県職員が県民の皆さんに幸福を実感してもらえる県を目指して、日々実践している改善・改革の取組や高い成果を出した取組を表彰・発表するもので、毎年2月に発表会を開催しています。平成23年度まで実施していました率先実行大賞を見直し、平成24年度にリニューアルいたしました。その後も毎年度改善を加えてバージョンアップしています。
今年度のMIE職員力アワードでは、取組募集を2つの分野で行っています(現在募集中です)。一つは職員グループ自ら応募する「改善活動分野」。もう一つは、他の職員・職員グループを推薦する「グッドパフォーマンス分野」です。改善活動分野には、協創推進部門、職員力向上部門、ワーク・ライフ・マネジメント部門、成果向上部門、自由テーマ部門があります。グッドパフォーマンス分野には、ピカイチ部門、モハン部門、コツコツ部門があり、部門を設けていることで、応募・推薦事例の中から他の職場が必要とする類似の事例を探しやすくなっています。
審査は、新規採用職員(実行委員会メンバー除く)、部局内の改善・改革の推進を担当する職員、職員の中から公募する職員などが担当し、「部門賞」や「奨励賞」を選定します。部門賞に選定された職員グループは、MIE職員力アワード発表会において発表を行い、知事・副知事の審査によりグランプリを選定いたします。発表の前には部局長より応援メッセージを頂くなど管理職の方々も積極的にMIE職員力アワードに関わっています。
発表会の最後には、表彰式を行い、部門賞を受賞された職員グループには賞状と副賞を、グランプリ、職員セレクト賞(事前に職員投票により選定)及び来場者セレクト賞(職員以外の発表会来場者の投票により選定)を受賞された職員グループには記念楯を知事から授与し表彰します。なお、改善活動分野においてグランプリを受賞したグループは、全国都市改善改革実践事例発表会において本県の代表取組として発表することになります。お楽しみに!

次に、MIE職員力アワードの運営についてです。三重県では、MIE職員力アワードを、新規採用職員の創造性やチームワークを養う人材育成の機会、県庁内の改善活動を理解し、日々改善していく意識を身に付けるための機会と考えており、新規採用職員は実行委員会か審査員のどちらかでMIE職員力アワードへの参画が義務づけられています。
MIE職員力アワードの事務局は、行財政改革推進課にありますが、発表会の実行委員会は、新規採用職員によって構成されており、基本的には新規採用職員のみで企画・運営を行っています(事務局には適宜相談や助言を頂いたりしています)。このようにMIE職員力アワードは人材育成の場としても効果が期待されており、実行委員会を経験した若い職員が年々増えていくことになります。
私自身は、この実行委員会を経験してとてもよかったと感じています。普段は別々の部署で仕事をしている同期が集まって、企画・運営を行うことによって、同期と交流を図ることができ、他の部署の仕事内容や職場の改善事例等の情報交換を行うこともできました。また、今の自分の担当業務ではあまり縁のない広報活動(ポップ、ロゴ作成等)に関わることができたことも勉強になったと思います。
今年は、この経験を活かして、勤務する尾鷲庁舎の若手職員が集まって所属横断的な改善活動に取り組むWG「紀北はまち座」に参加し、階段広告の設置、市町職員や地元高校生との交流会を開催するなど、楽しく活動しています。
こんなふうに、それぞれの思いで若い職員が改善・改革に取り組み、未来につながっていくといいなあと思っていますが、そんな三重県の取組に皆様どうぞご期待ください!
長くなりましたが、三重県の取組紹介はここまでにしたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

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