NPO法人 自治体改善マネジメント研究会

NEWS

2015.10.09

自治体改善リレートーク(大分市)

みなさん、こんにちは!
大分市 企画部 企画課 行政改革推進室の
中川 淳です。

大分市では、福岡市の吉崎 謙作さんから九州のトップバッターとしてご指名を受けましたので、大分市でのカイゼン運動の取組を紹介させていただきます。

ご紹介をいただいた通り、大分市では「第6回全国都市改善改革実践事例発表会~百花繚乱カイゼン合戦~」を北上市からバトンを引き継ぎ、平成24年3月に開催し、早3年半が経過しました。

大分市での取組は、平成21年度からで、「た」(楽しく)・「く」(工夫して)・「み」(みんなでカイゼン)をキャッチフレーズに、職員一人ひとりが職場の課題を見つけ、自ら積極的に課題の解決に取り組み、“市役所職員の匠=プロ”になることを目指し、チャレンジし続ける「カイゼンの匠運動」を推進しています。

全国大会を機に、一気にカイゼン運動の機運が高まるかと思ってはいましたが、一気にではなく、徐々にではありますが、カイゼン提案件数も増え続け、昨年は162件の提案数でした。全国的にみると、一人一改善をしている都市もある中で少ない数値ではありますが、大分市の中では伸びてきていると感じているところです。(H23:80件、H24:122件、H25:141件)
H27についても各課一提案以上、各担当班一提案以上の取組を目指して取り組んでいるところです。

そして、毎年2月には、庁内発表会を市長、副市長、教育長などの特別職を審査員として開催しており、優秀事例を全国大会で発表しています。庁内発表会の際には、石原先生や元吉先生の基調講演も行うなど、全職員へのカイゼンイズムの浸透も図っています。全国大会では昨年は、お聴きになった方もいらっしゃるかもしれませんが「おおいたトイレンナーレ」(http://toilennale.jp/)の取組を紹介させていただきました。

また、東北OMの取組をTTPしながら、九州OMでの活動にも参加し、カイゼン運動に取り組んでいるメンバーを中心として、全国大会時の実行委員長を務めていた佐藤真人や当時から話題のジョーズ工藤こと工藤真司、大分市のカイゼン運動の発起人の新井徹などと自主研の取組を今年度に入って始めているところです。

「敷居は低く、されど志は高く」をモットーに、「朝カフェ」「夜カフェ」と題し、カフェスタイルのゆるい形での交流会も実施しており、徐々にではありますが、参加人数も増えてきています。

今後もカイゼン運動の取組を強化、浸透させながら、若手人材の育成にも取り組んでいきたいと考えておりますので、全国の皆さんの取組をTTPしていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。

次の九州グループのリレーは、宮崎県国富町の矢野弘倫さんにつなぎたいと思いますので、どうぞ、よろしくお願いします。

2015.10.09

自治体改善リレートーク(立川市)

みなさま、こんばんは。立川市行政管理部人事課人材育成推進係の津崎と申します。現担当になり、3年目となります。

当市では、昨年度(平成26年度)から「業務改善表彰制度(庁内では、カイゼン運動と呼ばれております)」が始まり、全庁的カイゼン運動を実施しております。
人材育成基本方針の「創意工夫を尊重する組織風土づくり」という方針に基づき、職員提案制度(H19-22)、組織活性化事業(H23-24)という全庁的カイゼン運動に取り組んできましたが、担当の異動や予算の廃止に伴い、平成25年度に見直しとなり、現行制度なっております。その際は、さいたま市さんを始め、多くの自治体の方々に大変お世話になりました。ありがとうございました。

 本制度は、市民満足度に加え職員満足度の向上を目的とし、①改善事例の見える化、②改善事例の共有、③認め・褒める風土の醸成の3つを目標としています。
流れは、
全職場で改善アイデア提案シートを作成(6月)→取組方針決定(7月)→改善取組(7月〜10月末)→改善事例を報告(11月)→部内審査(11月)→職員投票・理事者書面審査(12月)→発表会・表彰(1月19日)となっております。

現行制度へ見直す際に意識した点は、「①所属長の無関心の解消」「②改善推進員(職場の取組のコーディネーター)だけではなく多くの職員が関わる」「③カイゼンに取り組むことが当たり前の組織風土をつくる(習慣化)」ことです。
①については、部単位で「業務改善推進部会」を設け、職場(課)単位のカイゼン事例を持ち寄り、部内で1次審査をする仕組みにしました。その後、全職員の職員投票(イントラネット)、理事者から構成される「業務改善推進委員会」を経て、トップ5が事例発表会を行います。その中から、最優秀事例が決定します。全国大会には出場しておりません。
②については、年度当初に、職場単位で全員がアイデアを出し、職場単位で取り組む内容を決定します。この際に、「改善アイデア提案シート(エクセル)」を使用するのですが、1行単位で気軽に提案できるように設計し、ミーティングを経て決定することで、全員の関わる担保を試みています。また、この改善アイデア提案シートも全庁共有します。
③については、カイゼンサポーター(実質、実行委員会)を設け、「なぜ、カイゼン運動が必要なのか」「どのように実施していけば良いか」を事務局と一緒に考えて実行していく形式をとっています。初年度は、公募とし11名が活動。カイゼンニュースの発行にとり啓発活動や発表会の企画・運営をしました。

昨年度は、スタートアップとしてはまずまず。小さな成功体験でした。まだまだ、制度理解が進んでいないため、粘り強くやり続けることが大切だと思っています。もちろん、制度自体の工夫をしながらです。
平成27年度は、3つの新たな取組に着手しました。

(1)カイゼンサマーセミナーの実施
先進的な民間企業や自治体の取組事例を講義形式で学び、ワールドカフェの手法を使って「カイゼン運動の必要性」について改善推進員、カイゼンサポーター、他団体の方、総勢80名で対話する場です。組織の中の関係を有機的にすることになり、結果的に、改善事例の共有につながると考えています。今年度は、中野区の酒井さんにご登壇いただきました。お世話になりました。

(2)カイゼンサポーターを3年目職員の人材育成プログラム化
公募職員に加え、3年目職員の必修プログラムとしました。今年度は、公募2名、3年目25名、計27名で実施しています。広報班、企画・発表班の2グループ制です。
公募形式のみでは、組織の継続性が担保できず、メンバーの硬直化を招く恐れがあったこと。さらに、「意識高い系がやること」という反対勢力を生む要因になり得ると考えたからです。また、昨年度のメンバーが活動を通して、モチベーション向上、個々人の能力の発掘・発揮・向上など、良い意味での意識・能力の変化が見られたこと大きいです。
一番の理由は、カイゼン運動を自分ごととして考えたことがある職員を排出し続けることで、カイゼンに取り組むことが当たり前の組織風土をつくることにつながると考えたからです。
最初は、いやいやでしたが、段々と活動が楽しくなってきたようで、職場訪問(改善の取組のサポートや、取組を聞いて褒めちぎる)、改善ツアー(民間企業や自治体訪問)を自分たちで企画・調整し実行するまでに至りました。大きなきっかけはカイゼンサマーセミナーだったと感じています。
(3)組織目標や業務基準書の整備
職場における羅針盤をきちんと整備することで、個々人の思い思いでカイゼンが乱立しないようにする。また、職場の「業務はどのようなものがあるか」「業務の目的は何か」「手順はどのようにするのか」などを記載した引継書ともなり得る、生きたマニュアルづくりの検討を始めました(検討ワーキンググループが活動)。

長くなりましたが、やればやるほど「カイゼン活動にゴールはない」と感じます。その時々に、ドラマがあり、人の成長があると思うとやりがいを感じることもできます。仲間をつくりながら、楽しんで邁進していきます。今後ともよろしくお願い致します。

立川市 津崎

2015.10.02

自治体改善リレートーク(中野区)

みなさん、こんにちは!
中野区 政策室 業務改善担当の中谷です。
3月開催の全国大会に向けて、中野区の「おもてなし運動」の取組状況をご紹介します。
当区では、顧客満足度の向上と組織の活性化を目的として、「おもてなし運動」を実施しています。全ての分野(課)や、保育園・児童館等の事業所ごとに業務改善の活動を「実践プラン」として定め、取り組んでいます。今年度は、11月~12月頃に各部ごとに中間発表会を開催し、部の代表を選出して、1月下旬に開催予定の「おもてなし運動発表会」に出場します。ここで大賞に選ばれた職場が全国大会への出場権を獲得できます。
今年度は、各職場での改善の取組を全庁的に共有し、更なる改善につなげていくため、事例集の作成を行ったほか、10月中に各職場の取組状況を「おもてなし運動推進員」が取材し、広報誌を作成して、全庁に周知します。また、運動の目的やコンセプト、行動目標などを改めて職員に周知するため、ガイドブックの改訂や動画の作成などに取り組んでいます。
全庁的に業務改善運動を推進していくためには、事務局が本気になって取り組むことが必要不可欠だと思います。今年度は、事務局所管の管理職(私!)も精力的に関与し、事務局職員も若手のエースを増員しています。推進員にも「おもてなし運動」のレジェンド・酒井さんに復帰してもらったほか、これまで「おもてなし運動」を支えてきたメンバーに公募枠で入ってもらいました。
全国大会で大賞を受賞できるような職場を輩出できるように、中野区職員一同、頑張っていきます!とは言ったものの、実践プランの一覧(中野区HPで公表中)を見ると、各職場の取組は、まだまだといったところです(涙)。そもそも運動の目的が全然正しく理解されていないのではないかと思われるような職場もあれば、毎年同じことを掲げているだけの職場も見受けられるのが実情です。事務局や推進員が本気になって、工夫して広報していくほか、改善運動を区政経営のPDCAサイクルや人事評価と有機的に連動した仕組みに変えていく必要があると考えています。中野区の「おもてなし運動」は、今年で13年目になります。運動そのものを改善して、次のステージへステップアップできるよう頑張っていきます!

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