NPO法人 自治体改善マネジメント研究会

NEWS

2016.02.17

自治体改善リレートーク(伊勢市)

  • 皆様、お世話になります伊勢市の谷口と申します。
    よろしくお願い申し上げます。

    伊勢市ですが、カイゼン取り組みを改善しながら進めています。
    まだまだこれからですが、若手の担当者が、庁内研修講座「カイゼン」受講後、「誰でもできる簡単なこと。当たり前にせないかん。もっとひろめやな。」とやる気を持ち、カイゼン新聞発行と頑張ってくれるようになりました。

    伊勢市は、平成18年度に業務改善制度が始まり、エントリー制度で発表もしました。
    第一回目にグランプリをいただきましたが、「改善は、暇な職員がすること。」などの声があり、職場に、トロフィーや賞状を飾ることができない状況でした。
    ただ、我が職場は、忙しいから、ミスを無くすために改善をせっせとするようになり、チームワークもよくなりました。

    にも関わらず、発表するための時間がないとか、しない理由など色々な声が聞こえてきて、数年で制度改正で発表なしになりました。

    改善のための提案制度ができたけど、他の職場への要らぬ口出し、粗探しみたいになり、改善プロジェクトでやり方改善を提案し、今のやり方になりました。

    なかなか浸透しないなか、やる気ある担当者の頑張りで、少しずつ定着してきているので、若い職員を巻き込んでやっていこうと私も、裏方でやっています。

    以下、担当者からのネタ提供を基に紹介します。
    まだまだですが、一歩踏み出したと思っておりますので、教えていただきながら、やっていきたいと思います。

    よろしくお願い申し上げます。
    では、伊勢市の取り組み紹介に、少しお付き合いください。

    【伊勢市カイゼンの取組み】

    平成23年度より、毎年、「1人1改善キャンペーン」という活動を実施し、職種や職位を問わず広く職員からカイゼンのアイデアを募集してきました。
    しかしながら、カイゼンの提出が一巡したこと、活動がマンネリ化したこと等により、年々、アイデアの提出件数が減っていました。
    特に、20代の職員については、「カイゼン」という言葉は聞いたことはあるものの、どのようなものか知らないという人もたくさん見られました。
    また、「カイゼン」とは手軽にできる取組みであるにもかかわらず、最近では言葉だけが独り歩きし、すごく大変なもの、面倒くさいものという認識もありました。
    平成27年度からは、「カイゼン」について改めて広く知っていただくために、「カイゼンニュース」を庁内全体に発行し、カイゼンとは何かということをPRし、具体的事例などを紹介しました。 また、「隗より始めよ」の考えから、事務局である職員課が率先的にカイゼンを行い、職場環境の整備などに努めました。
    最近では、PRの効果もあってか、庁舎内を見回すと、至る所でカイゼンが行われているのが目に付きます。
    どの窓口で何の手続きができるかが分かるように、手続きの内容を書いた看板を作る部署、来るサミットに向け、サミットまでの日数をカウントダウンするカレンダーを作り、課員の意思統一を図る部署と取り組みは徐々に広がってきています。
    課題としましては、カイゼンがまだ個人レベルでの活動にとどまっていることです。現状、自分はカイゼンしたいけど、周りの目が気になってできないといった人が多く見られますので、カイゼンの輪を広げられるような工夫ができればと考えています。

2016.02.17

自治体改善リレートーク(南伊勢町)

みなさま、はじめまして。
三重県南伊勢町の小山と申します。
自治体改善リレートークということでお声がけをいただきましたので、当町の取組みを紹介させていただきます。

【南伊勢町の行政経営改革の取組み】
南伊勢町の改善取組みをお話する前に、本町の行政経営改革の取組みについてお話させていただきます。
南伊勢町の改善・改革の取組みは、今の町長が就任してから一つ一つ経営改革の進捗に併せてステップアップして進めてきましたが、その目的は、価値観やニーズの多様化など社会環境が多様化する中で、社会の変化に対応できるまちづくりを役場が自らができるようになるため、変化に対応できる役場組織の経営体質を作っていくことにありました。

【行政経営改革のはじまり・価値観の共有と方針づくり】
そのために、まずは町政刷新委員会で、町民や外部有識者の方とともに、共有すべき価値観から作り直しました。その価値観は、総合計画の基本構想へ生かされています。
また、総合計画を基本構想から作り変える期間からでも、方針にもとづく経営は必要なことから、平成22年度から町長経営方針をしめし、「課長経営方針をまずはつくってみる」というところから始めてきました。

【業務改善のはじまり】
一方で、南伊勢町の改善の取組みは、自治体改善マネジメント研究会さんの本にもあるように、身近な町民に接するサービス場面での改善と言うところからスタートしました。今できているサービスを「サービス基準」として設定し徹底するとともに、新たに取組む目標を「サービス向上目標」としてチャレンジし、一年の中で振り返り、出来るようになったものを新たなサービス基準として落とし込むというものです。

それは、まずは職員研修という形で、考えるプロセスを通じ、形をつくりあげてきました。
とはいえ、このような取り組みが、額面どおりにすぐには進みません。

研修という形で考え方を学ぶとともに、実践が必要ですが、プロジェクトチームで考えたチャレンジ活動が、課の中に落とし込まれるには、目標の共有や課長のスポンサーシップが必要です。ただ、そういう行動をとる組織風土はまだ十分ではありませんでした。

【サービス向上取組 チャレンジ発表会】
「プロジェクトメンバーのみの発表会」
まずは、サービス向上取り組みのチャレンジ活動発表会として改善発表会はスタートしました。このころは、パワーポイントを使って発表することすら大半の職員がしたことがない時代でした。発表に慣れるというところから始めた感があります。そのころ事務局は30㎞以上離れた二つの庁舎で各課の、パワーポイントの作成支援に、一つ一つ対応し、発表の不安感を払しょくすることに努めました。そして、発表はプロジェクトメンバーのみ。まずは、発表するというところから始めました。
そして、目標設定についても共有の発表会を行っています。課長が課員が立てた目標を共有して、スポンサーになってもらう、結果の発表会で課員の頑張りを称えるということを、「やってもらう」ということを通じて習慣化していきました。
この当時、司会は事務局が行い、各課のプロジェクトリーダーは言われるままに発表会を行っていたので、何のためにこんな事をするのだとか、こんなことが必要なのか、ふざけすぎていないかと言う声がありました。
しかし、今ふり返ると、いまのEGK改善発表会にはそのような声は貴下なくなりました。(以前は、直接そのような声を聞いていました)。発表会自体を慣れるという意味では必要な期間だったかもしれません。
そして、この発表会の結果、発表者は改善自体に十分な自信を持ったわけではなかったですが、目標設定やチャレンジ活動として取組んだ活動が、他の課へ波及し、全庁的なサービスが向上するきっかけになりました。
【EGK改善発表会】
「役場全体で、“知り合う”、“称えあう”、“次へ活かす”発表会」へ
実行委員会活動を通じての若手職員の成長の場と、行政経営システムを職員へ浸透させる場へ。

平成22年度からスタートしたサービス向上取組で改善活動はスタートしておりましたが、一方で、総合計画が平成23年度末にできましたが、同時進行で平成23年度には施策と予算事業とつなぐということがされていました。
そして平成24年度には施策と予算と評価をつなぐ事務事業管理の仕組みを構築したことから、平成25年度にはマネジメントの仕組みを再構築し、総合計画のもとに経営方針と事務事業管理、サービス向上のそれぞれの取組みを行政経営システムのもとつなげると言うことにしました。
仕組み上、経営方針と事務事業管理、サービス向上が統合したとしても、それが一人ひとりの行動に落とし込まれていかなければ仕方がないことから、平成25年度には行政経営システム運営会議がスタートし、課長同士の情報共有や相互学習の場として運用しはじめました。
そして、経営方針の振り返りは、中間や期末に町長ヒアリングと言う形で行われていましたが、経営方針というものを一般職員まで落とし込むこと、経営方針をもとに事業の推進や業務の改善、サービスの向上がされるということを実感するために、前年度までのサービス向上チャレンジ活動発表会を拡大した、役場全体での経営方針をもとにした「事業推進」、「業務プロセスの改善改革の取組み」、「職場の活性化と人材育成」を一体とした発表会として、行政経営システム運営改善発表会(通称:EGK改善発表会)を行うということになりました。
この改善発表会の立ち上げまでのプロセスでは、全課長で構成する行政経営システム運営会議の場で開催が決定しました。その際には、まだまだ意図は分かるが十分な発表ができるレベルではないというような声もありましたが、もともとの趣旨が「経営方針で課長が目標を立てて取り組んでいる項目のふり返りの場」であり何らか取組んでいるはずであること、役場職員で取組みを共有することやがんばってチャレンジした事は称えることが大切ということで、一度やって来年度どうするかはまたふり返って考えようということでスタートしました。
そこで発表会の運営については、やってもらえる職員を公募することにしました。ただ、単にグループウエアで公募しても誰も手をあげませんから、若手から順に1人1人声がけをし、行政経営の仕組みが知れる、課を越えた職員同士の交流の機会となれるというように必要性を説明し、それで自分に少しでもメリットがあるなら参加してほしいと呼びかけました。
正直、最初の動機は私にコーヒーをおごってもらったからとか他がやるからと言うことも多かったですが、結果的に動機と目標を共有して取組んでもらったことから、最終的に良かった楽しかったと言うことがきこえる結果になりました。

発表会自体は、各課から経営方針をもとに3つの部門毎に1事例づつエントリーし、どの部門で発表するかは課長同士の話し合いで決めることとしました。15の課(現在は17課)が3つの部門にバランスよく分かれるようにしてもらいました。これは、経営方針の取組みが「事業推進」、「業務プロセスの改善改革の取組み」、「職場の活性化と人材育成」に分かれており、それぞれの取り組みが一体として取組まれてこそ、経営方針をもとに課のめざす姿が実現されるということで、各課の優秀事例の横展開も意識して分けてもらいました。
また、3つの部門に分かれたことで、内部管理部門でも「業務プロセスの改善改革の取組」や「職場の活性化と人材育成」でエントリーできるなど、全ての課が発表するとしてもできるだろうということになりました。
結果的に、発表会は、「役場全体で、“知り合う”、“称えあう”、“次へ活かす”発表会」というコンセプト、enjoy(良いことを)、good(楽しんで)、keep(続けていこう)という趣旨の実行委員会自身が付けたEGK改善発表会(良い行政経営の発表会)と言う名称とそれを実現するためのアイデアとがんばりのおかげで、「よい発表会だった、来年度も続けて欲しい」という声になるようになりました。
この発表会をはじめるにあたって、町民まで参観を呼びかけるかと言う議論になりました。まだまだ、町民の方に聞いていただくには早いと言う声や「役場全体で、“知り合う”、“称えあう”、“次へ活かす”発表会」というコンセプトでしたので、まずは役場職員に知ってもらうことが先だと言う声がありました。そのため、EGK改善発表会では、町民の方へ広く呼びかけると言うことはせず、CATVなどで結果をお知らせするということにしました。
ただし、議会にはこのような取組みがあるということを事前に伝えておこうと言うこと、近隣の自治体の職員で興味のある方なら内部の範囲内だから呼びかけても良いだろうということになりました。
そして他の自治体の職員が来ていただいたらコメントをいただこうとしました。称えあう発表会というコンセプトですので良い感想があつまりますし、職員の自信にも繋がったと思います。また、議員さんからもこう言う良い取り組みはもっと町民にも知ってもらったほうがいいという感想などもあり、後押ししてもらうような状況がでてきました。

【合併10周年記念事業 ~人と組織の成長、成長を通じた仕事の成果をまちぐるみで実感する発表会へ~】
今年度、南伊勢町は合併10周年を迎えました。
発表会の事例の中でも儲かる漁業の取組みなど町民と取組みを共有したい取組の事例もでてくるようになりました。
合併10周年の取組みの中でも、各団体が10周年記念事業のめざす姿を共有したうえで、各団体同士がコラボして取組みが行なわれたり、そこへ役場職員も1人の担い手として参画するように、役場の仕事の仕方もかわってきました。

合併10周年記念事業は、実施方針の基本姿勢で「お互いを知る機会」「一体となって進めていく機会」・・・「これからのまちづくりに向けての契機」など5つの基本方針を、10周年記念事業推進委員から示してもらいましたが、このコンセプトの大もとにあるのが、「実感できるまちづくり」「町民とともに考えともに取組む役場」という総合計画の基本姿勢であり、最初の「価値観の共有」が個々の取組みの中に落とし込まれてきた感がでてきました。
今年度、色々な団体が合併10周年の取組みやそれ以外の取組みで活躍してきました。その中で役場の関わり方もこの10年の変化のなかで変わってきたのではと感じるようなこともでてきました。
そこで、今年役場では合併10周年記念事業として、役場の取組の発表を通じて、人と組織の成長、成長を通じた仕事の成果をまちぐるみで実感する発表会を開催することになりました。

南伊勢町の改善発表会は行政経営の振り返りという位置づけですので、通常のEGK改善発表会は今年も2月18日に役場内部で全課が発表し行います。
今年は、合併10周年ということで更に、その中から優秀事例を数点程度、町民とともに共有する発表会を行おうと取組んでいます。その中で、役場の仕事の仕方や、まちづくりの変化を町民とともに実感し、役場の取組みを知ってもらうことで、共に取組みたいという機運が生まれ、実感できるまちづくりが肌感覚できればと考えています。

実行委員は通常のEGK改善発表会と10周年の発表会と二つの発表会の企画に現在がんばっていただいており、やるからには良かったと思えるものをしたいとがんばっていただいております。

10周年の発表会は3月27日(日)に南伊勢町町民文化会館で10周年の締めのイベントとして開催する予定でいます。詳細が決まればこちらでもPRさせていただきたいと思いますが、25日には春日井市で全国自治体改善改革実践事例発表会、26日にカイゼン・サミットがあるということですが、少し足を延ばして美味しい海の幸を堪能すると思い27日の南伊勢町もお越しいただければ幸いです。

あと、今回10周年の発表会をすると町長から聞いたときには、もう一つステップが上がるのかと驚きました。ただ、将来的にはそのような姿も必要と思っていましたし、仕事の仕方も変わってきたと思えるようなこともでてきたので、タイミングとしては今だったのかもしれません。

実際現場の声としては、まずは、必要性は理解できるが、経営方針の振り返りとして役場のなかでしっかりやるべきだとか、町民さんの満足の得れる発表会になるのかという声もありましたが、10年の中での成長と成果を知ってもらおうということで開催することになりました。
また、今回もまた、少し高いめざす姿が示され、目標に向ってチャレンジすることになりました。

長々と書いてしまいましたが、このように当町の改善の取組みは経営改革の進捗に併せて一歩一歩、少し高い階段を上るようにすすんできました。そして今もチャレンジしており、更に今後は、目標と行動が職員一人一人の行動レベルにまで落とし込まれるのが目標です。

経営の進捗にあわせての南伊勢町の取組の変化が、他のメンバーの方へ少しでも参考になれば幸いです。まだまだ、改善のプロセスとプロセスをつなげる取組み書ききれませんが、また、何かの機会発信できればと思います。

2016.02.17

自治体改善リレートーク(酒田市)

みなさま、はじめまして。
山形県酒田市で業務改善運動の事務局をしております佐藤と申します。
自治体改善リレートークということでお声がけをいただきましたので、当市の取組みを紹介させていただきます。

【オフサイトからオンサイトへ、一部から全体へ】
酒田市の業務改善運動は、有志職員の自主的な活動としてスタート。
平成21年に結成された自主勉強会「mimna・do・酒田」(みんなどさがだ:通称「どえむ」の会)」の自主的な活動として、平成22年~25年に渡り、計4回の業務改善発表会が開催されてきました。
その取組みが認知されたこともあり、平成26年度からはオンサイトで(業務として)、業務改善運動を位置づけ、市役所組織全体として取り組むこととなりました。
酒田市役所は、来月4日の仕事初めから市役所新庁舎に移転することとなっていますが、当時市長であった故本間正巳氏の「新しい革袋(新庁舎)には、新しいワイン(職員)を」という理念のもと、「建物だけではなく、職員も変わっていくんだ」という思いで、今年度も業務改善運動に取り組んでいます。
合言葉は「徹底的に褒める」。平成27年1月30日、オンサイトで初となる改善事例発表会を開催しました。

【平成26年度 第1回酒田市業務改善事例発表会 ~未来への船出~】
記念すべき第1回であること、湊町である酒田らしさ、そして、職員が一丸となって酒田市の未来を切り開いていこう!切り開いていける市役所になろう!という想いを込め、「みんなできりひらけ!みらいへの船出」をテーマとしました。
開催日当日は、150名以上の職員が参加し、楽しく和やかな雰囲気の中で発表が行われました。遊び心がある中にも、素晴らしい取組み事例を目の当たりにし、参加者の誰もが何らかの「気づき」を得ることができたのではないかと思います。
※詳細はぜひ別添PDFをご覧ください。
事前投票含め、もっとも票を集めたチームは、3月に新潟県三条市で開催された全国大会にも参加しました。

【平成27年度 第2回酒田市業務改善事例発表会】
そして迎えた平成27年度。昨年に引き続き、年度当初から各部局で自主的にカイゼン運動に取り組んでもらっていることにはなっているのですが…事務局担当個人の感想として申し上げますと、初年度の盛り上がりは維持できていないように思います。「去年の発表会素晴らしかったねー」という感じで、ちょっと一息ついてしまったのかもしれません。(それを打破するのが事務局の仕事だろと言われるとそのとおりですが…)
本年11月頃、業務改善運動の取り組み状況の把握およびカイゼン運動への機運醸成のため、各課にヒアリングを行いました。多くの課等においては積極的に改善に取り組んでいただいているのですが、残念ながら消極的な課も少なからずありました。その原因は下記の3パターンに大別されます。
①ささいな改善事例だから公表するまでもない(改善運動のハードルを自ら高くしてしまっている)。
②改善に取り組むのは良いけれど、発表会は恥ずかしいから出たくない
(引っ込み思案。特に我が市はその傾向が強い。目立ちたくない)。
③(ごく一部ですが)「改善」なんてやって当たり前だー。うちの課はお前らが言い出す前からやってるんだー。改善運動の前に事務的なミスを減らすのが先だー(「徹底的に褒める」コンセプトをご理解いただけていない)。
そこで、今年度の第2回事例発表会は、上記のような誤解を解き、「徹底的にほめる≒批判しない」ことを再度全員が共有し、そして職員だれもが気軽に、恥ずかしがらずに改善に取り組んで欲しいという想いを込め、

「じょっさね、やしょめね、しょすがんね ~じょっさねごどでも、やしょめねで、しょすがんねで、まずはやてみよの~」

をコンセプトとして開催する予定です。
※標準語訳「簡単な(じょっさね)ことかもしれないけれど、批判しないで(やしょめねで)、恥ずかしがらずに(しょすがんねで)まずはやってみましょう。」ちなみに、最初の「じょっさね」は、「じょっさね」ぐする⇒「簡単にする」≒「改善する」という意味合いも含んでいます。

1月29日(金)の発表会に向け、現在急ピッチで作業を進めております。昨年度のように、発表会に参加した職員がなんらかの気づきを、また発表者が「発表してよかった、これからもがんばろう」と達成感を得られるような、そんな発表会になるようカイゼンサポーター一丸となって取り組んでいきたいと考えています。
以上、長くなってしまいましたが、酒田市の業務改善運動の取組紹介でした。

2016.02.17

自治体改善リレートーク(三重県)

はじめまして、三重県の東口です。
業務改善関係の部署に所属しているわけではありませんが、昨年度、これから紹介させていただく、MIE職員力アワード発表会の実行委員会に参加させていただいた関係で、後田さんよりご依頼がありましたので、中部地区のトップバッターとして、三重県の取組を紹介させていただきます。

MIE職員力アワードは、県職員が県民の皆さんに幸福を実感してもらえる県を目指して、日々実践している改善・改革の取組や高い成果を出した取組を表彰・発表するもので、毎年2月に発表会を開催しています。平成23年度まで実施していました率先実行大賞を見直し、平成24年度にリニューアルいたしました。その後も毎年度改善を加えてバージョンアップしています。
今年度のMIE職員力アワードでは、取組募集を2つの分野で行っています(現在募集中です)。一つは職員グループ自ら応募する「改善活動分野」。もう一つは、他の職員・職員グループを推薦する「グッドパフォーマンス分野」です。改善活動分野には、協創推進部門、職員力向上部門、ワーク・ライフ・マネジメント部門、成果向上部門、自由テーマ部門があります。グッドパフォーマンス分野には、ピカイチ部門、モハン部門、コツコツ部門があり、部門を設けていることで、応募・推薦事例の中から他の職場が必要とする類似の事例を探しやすくなっています。
審査は、新規採用職員(実行委員会メンバー除く)、部局内の改善・改革の推進を担当する職員、職員の中から公募する職員などが担当し、「部門賞」や「奨励賞」を選定します。部門賞に選定された職員グループは、MIE職員力アワード発表会において発表を行い、知事・副知事の審査によりグランプリを選定いたします。発表の前には部局長より応援メッセージを頂くなど管理職の方々も積極的にMIE職員力アワードに関わっています。
発表会の最後には、表彰式を行い、部門賞を受賞された職員グループには賞状と副賞を、グランプリ、職員セレクト賞(事前に職員投票により選定)及び来場者セレクト賞(職員以外の発表会来場者の投票により選定)を受賞された職員グループには記念楯を知事から授与し表彰します。なお、改善活動分野においてグランプリを受賞したグループは、全国都市改善改革実践事例発表会において本県の代表取組として発表することになります。お楽しみに!

次に、MIE職員力アワードの運営についてです。三重県では、MIE職員力アワードを、新規採用職員の創造性やチームワークを養う人材育成の機会、県庁内の改善活動を理解し、日々改善していく意識を身に付けるための機会と考えており、新規採用職員は実行委員会か審査員のどちらかでMIE職員力アワードへの参画が義務づけられています。
MIE職員力アワードの事務局は、行財政改革推進課にありますが、発表会の実行委員会は、新規採用職員によって構成されており、基本的には新規採用職員のみで企画・運営を行っています(事務局には適宜相談や助言を頂いたりしています)。このようにMIE職員力アワードは人材育成の場としても効果が期待されており、実行委員会を経験した若い職員が年々増えていくことになります。
私自身は、この実行委員会を経験してとてもよかったと感じています。普段は別々の部署で仕事をしている同期が集まって、企画・運営を行うことによって、同期と交流を図ることができ、他の部署の仕事内容や職場の改善事例等の情報交換を行うこともできました。また、今の自分の担当業務ではあまり縁のない広報活動(ポップ、ロゴ作成等)に関わることができたことも勉強になったと思います。
今年は、この経験を活かして、勤務する尾鷲庁舎の若手職員が集まって所属横断的な改善活動に取り組むWG「紀北はまち座」に参加し、階段広告の設置、市町職員や地元高校生との交流会を開催するなど、楽しく活動しています。
こんなふうに、それぞれの思いで若い職員が改善・改革に取り組み、未来につながっていくといいなあと思っていますが、そんな三重県の取組に皆様どうぞご期待ください!
長くなりましたが、三重県の取組紹介はここまでにしたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

2016.02.17

自治体改善リレートーク(新潟市)

みなさまこんにちは。
新潟市で昨年度まで改善業務を担当していました斎藤と申します。
僭越ながら今回の自治体改善リレートークの大役をおおせつかりましたので、私からは新潟市の改善の取り組み「やろてばにいがた」について説明させていただきます。

◆平成の大合併により改善が始まる

 平成17年、各チームが提案・実践した改善活動を、パワーポイント等により発表し、市長がその場で審査・表彰するという、これまで新潟市役所にはなかったスタイルでの取り組みがスタートしました。この年、新潟市は近隣13市町村と合併を果たし、市役所組織も急激に拡大していました。この大きくなった組織において改善活動を共有するとともに、すみずみまで風通しを良くしたいという期待を背負い、新潟市の改善活動が始まったのです。

◆提案・実践の2つのサイクルと改善発表会

新潟市では、「改善提案」と「改善実践」の2つのサイクルを車の両輪のようにし、毎年9月に行う発表会「やろてばにいがた」をその集大成の場と位置付け、改善活動を推進しています。
【新潟市「改善提案」の特徴】
・事務改善や新規事業等の提案(自らの担当業務以外が原則)
・審査等の際、提案者所属及び氏名は非公表
・副市長等で審議し最終的な採否決定は市長が行う

【新潟市「改善実践」の特徴】
・改善事例を報告し共有
・各部長が部内のナンバーワン事例を推薦
・副市長等で審議し、特に優れた事例は発表会へ選出するとともに水平展開事例として積極的に水平展開を実施

【やろてばにいがたの特徴】
・毎年9月上旬に実施(日本一早い時期に行う発表会と自負しています)
・市長、副市長以下、幹部職員がほぼ全員参加
・提案、実践部門からそれぞれ発表

◆全国都市改善改革実践事例発表会・カイゼンサミットとの出会い

その後平成23年、やろてばにいがたに一つの転機が訪れることとなりました。
3月に岩手県北上市で開催された第5回全国都市改善改革実践事例発表会と第1回カイゼンサミットとの出会いです。
この大イベントに参加し多くの方と意見交換を行う中で、私は新潟市の改善活動に2つの点が不足していると痛切に感じました。 1つは活動に関する若手職員の認知度が低いこと、もう1つは市役所外部の視点が欠けていることであり、先進的な取り組みを行っている自治体ではこの2つの点が重要な役割を果たしていると感じました。

◆他都市をお手本に改善活動をカイゼン
上記のことから、上記2点を新潟市における改善活動をよりグレードアップさせていくための最重要課題と捉え、他の都市等をお手本に以下のような改善活動のカイゼンに取り組みました。

【若手職員への認知度向上】
・各部改善事例への内部イントラネット投票制度(やろてば総選挙)実施
・若手実行委員(チームやろてば)の公募
・改善活動広報紙(やろてば通信)の発行
・新規採用職員へ改善研修の実施

【外部の視点の導入】
・全国都市改善改革実践事例発表会への代表チーム出場
・外部アドバイザーの講評を実施(発表会内)
・民間企業や他都市による特別発表を実施(発表会内)
・発表会のインターネット中継実施
・各部改善事例への外部インターネット投票制度実施

◆カイゼンサミット開催地に

そして平成27年3月、現在の新潟市における改善活動のきっかけとヒントをいただくことができたカイゼンサミットの第5回開催地が新潟市と決まり、さらに改善発表会でのアドバイザーを務めていただいている平松庸一新潟大学大学院准教授、地元企業の株式会社博進堂と共に開催市発表として、多くの皆様の前で発表させていただく機会を頂きました。

◆これからの新潟市に乞うご期待!

全国大会に4回出場し、カイゼンサミットの開催&発表で全国の改善を志す皆様からも新潟市の改善をご認知いただいてきているところと思っておりますが、今年度、担当が私よりも一回り(!)も若いフレッシュな職員に交代しました。そして先月、地元アイドルNegiccoや新潟市出身でラスボスこと小林幸子さんによる「にいがた自慢ソング」をモチーフに、改善JIMANとしてよりパワーアップした発表会を開催し、次回の全国都市改善改革実践事例発表会へ自信をもって送り出すことができる、新潟市代表チームを決定したところです。
記念すべき第10回大会での新潟市代表チームによる発表、そしてこれからの新潟市の改善活動に、皆様どうぞご期待ください!

2016.02.17

自治体改善リレートーク(福岡市)

みなさん,おはようございます。
福岡市の業務改善を担当しています,人材育成課の立石と申します。
ちょっと遅くなってしまいましたが、熊本市の木村さんからバトンを受けましたので,福岡市の取組についてご紹介します。

福岡市では,平成25年度に策定した行財政改革プランの中で「業務改善イノベーション」を推進項目に掲げ,市民サービスの向上や職員の意欲の向上を図るため,業務改善運動を実施していますが,これまでもその時々の状況に応じて必要な見直しを行いながら,業務改善を推進してきました。

まずご紹介するのは,全国大会開催のきっかけと言われている「DNA運動(平成12~18年度)」です。市役所における経営改革の出発点として位置づけられた業務改善運動で,
D:“できる”からはじめよう
N:納得できる仕事をしよう
A:遊び心を忘れずに
を基本精神としており,優れた取組を発掘,共有し,褒め称えることを目的に発表会「DNAどんたく」を開催していました。

そのDNA運動終了後(平成19~24年度)は,自主的な改善改革の推進として,職員表彰「改善改革部門」の設置や庁内報による情報共有など,仕組みの見直しが行われました。

その後,いろいろな動きの中で再び見直しが行われ,庁内発表会の開催や業務改善運動の実施へとつながっていきました。
その中で,平成26年3月には,第8回の全国大会「カイゼンDONTAKU inふくおか」を開催し,全国各地の自治体をはじめ,遠くはバングラデシュからも初参加いただき,改善事例の共有やネットワークの広がりはもちろん,大会運営にかかわった若手職員を中心とするサポーターにとっても,大変貴重な経験となりました。

ちょっと前置きが長くなりましたが,現在の状況はというと,年度当初に各局へ業務改善運動の推進を呼びかけるとともに,各職場の改善事例を紹介するカイゼン新聞を定期的に発行しています。
また,今年度からは,業務改善に取り組む際のヒントとなるよう,新たに改善ポイントマニュアルの配布や業務改善研修を行っており,今後は全ての職員が直接参加し,事例を共有できるよう職員投票を実施する予定で,これまでの取組と新たなチャレンジを織り交ぜながら進めているところです。
3月に開催される全国大会へは,この職員投票で選ばれた改善事例で参戦したいと思いますので,お楽しみに!

最後に,3年近く担当した個人の感想として,これまでもいろいろと形を変えながら業務改善を進めており、続けていくことや浸透させることの難しさを感じる一方,少しでもよい組織や市民サービスに向けてカイゼンする,そのために新しいことにもどんどんチャレンジするとの方向性は変わっていないのではないかと考えています。
これまでの先輩職員の取組により,自治体業務改善の発祥と言われますが,その流れを引き継ぎつつ,他都市のよいところもTTPしながら,業務改善を次のステージへつなげていきますので,今後ともよろしくお願いします(^^)

2016.02.17

自治体改善リレートーク(熊本市)

はじめまして。熊本市役所の木村です。
宮崎県の矢野さんよりバトンを受けとりましたので、今回は熊本市の業務改善の取組について紹介します。

熊本市では、職員提案制度「わくわくチャレンジ」を設けており、これまで多くの改善提案が生まれています。「わくわくチャレンジ」という名称は、みんなが“わくわく”するような提案がどんどん湧いてきて、その実現や広がりに向けて積極的にチャレンジしていこうという想いから名付けられました。そして、平成26年度からは改善提案を幅広く全職員に向けて周知し、より業務改善の必要性と意識向上を広めていくために、改善事例発表会「KAIZENチャレンジ」を開催しています。「KAIZENチャレンジ」の事務局は熊本市総務局行政経営課にありますが、実際の運営は、庁内から集まった有志の職員の「チームK」(気軽に ここから 改善 くまもと)が携わっていて、昨年度の第一回KAIZENチャレンジは“ファーストペンギンになろう”をキャッチフレーズに、約240名が参加する大盛況の発表会となりました。そして、今年度1月中旬に開催予定の第二回は“挑めKAIZEN つなげペンギンリレー”をキャッチフレーズに、現在準備を進めているところです。

さて、なぜペンギンなのか?ペンギンには、大海原へ出ていく際に、最初のペンギンが飛び込むと皆が続くという習性があります。最初のペンギンは、海に入ってすぐに食べられてしまうなどリスクが存在するのですが、誰かが飛び込まないと皆エサを食べられません。このような、危険を顧みず勇気を持って飛び込む勇敢なペンギンを“ファーストペンギン”と呼ぶことから、熊本市も職員一人一人が改善に向けて勇気を出して一歩を踏み出そうという想いから“ファーストペンギンになろう”というキャッチフレーズが生まれました。

第二回となる今回は、私も含め入庁3年目のメンバーが運営幹事をつとめ、第一回に出来なかったことや改善にチャレンジしています。私自身、市直営の清掃工場に勤務する技術系職員なので、本庁舎との地理的な不便さもあり、定例打ち合わせや進捗管理など大変なこともありますが、メンバーのチームワークで順調に進んでいます。
是非とも熊本市の「KAIZENチャレンジ」も注目して下さい!

長くなりましたので、熊本市の紹介は終わりとし、次のバトンを福岡市につなげます。
福岡市の立石匡志さん、よろしくお願いします!

2016.02.17

自治体改善リレートーク(山形市)

いつもお世話になっております。山形市の後藤です。
私からは山形市における改善活動の状況をお知らせします。

平成17年度から20年度までの4年間、当市にて開催していました「はながさ☆ぐらんぷり」
有志職員による実行委員会形式で企画運営を行ない、毎年、大きな盛り上がりとなっておりました。
そうした活動の一環として、平成18年度に第一回となる全国都市改善改革実践事例発表会「ALL JAPAN やまがた☆10(スタート)」が当市にて開催されたというわけです。
その当時はまさか10回も続くとは思いませんでした^^;

平成21年度以降は、残念ながら改善発表会は行なわれず、職員提案を中心に改善活動に取り組んできました。
そのため、全国大会出場事例の選考も書面審査にて行っておりました。
なお、全国大会出場に見合った事例がないとの理由で、平成22年度及び23年度の2年間は出場すらできない状況でした。

こうした状況を改善するため、平成25年度に職員個人をベースとした取組みである職員提案と組織ベースの取組みである各課による改善活動という2本立ての内容に改善活動を再整理し、再び各所属による改善活動にも力を入れることにしました。

このような取組みを進めてきて3年目となる今年度は、すべての課より事例を集約し、部ごとに上位3事例を選考したのち、これらの事例を対象に全職員を対象とした職員投票を実施しました。そして、最終選考は職員投票上位6事例による改善発表会を行革本部会議にて行い、久しぶりにプレゼン審査により全国大会出場事例を選ぶことができました。また、職員提案も昨年度より7事例多い14事例の応募があり、その内容も不採用がないハイレベルなものでした。

こういった結果に9月に新たに就任した市長からは「素晴らしい改善活動だった。これからも推進していきたい。」との言葉をいただきました。

とはいえ、「はながさ☆ぐらんぷり」を開催していた頃に比べると、改善、プレゼン双方の質とも、まだまだの状況です。
来年度以降、更なる進化を遂げられるよう、カイゼンサポーター(有志職員)と共に顔晴っていこうと決意を新たにしているところです。

<自治体改善リレートーク:山形市>
いつもお世話になっております。山形市の後藤です。
私からは山形市における改善活動の状況をお知らせします。

平成17年度から20年度までの4年間、当市にて開催していました「はながさ☆ぐらんぷり」
有志職員による実行委員会形式で企画運営を行ない、毎年、大きな盛り上がりとなっておりました。
そうした活動の一環として、平成18年度に第一回となる全国都市改善改革実践事例発表会「ALL JAPAN やまがた☆10(スタート)」が当市にて開催されたというわけです。
その当時はまさか10回も続くとは思いませんでした^^;

平成21年度以降は、残念ながら改善発表会は行なわれず、職員提案を中心に改善活動に取り組んできました。
そのため、全国大会出場事例の選考も書面審査にて行っておりました。
なお、全国大会出場に見合った事例がないとの理由で、平成22年度及び23年度の2年間は出場すらできない状況でした。

こうした状況を改善するため、平成25年度に職員個人をベースとした取組みである職員提案と組織ベースの取組みである各課による改善活動という2本立ての内容に改善活動を再整理し、再び各所属による改善活動にも力を入れることにしました。

このような取組みを進めてきて3年目となる今年度は、すべての課より事例を集約し、部ごとに上位3事例を選考したのち、これらの事例を対象に全職員を対象とした職員投票を実施しました。そして、最終選考は職員投票上位6事例による改善発表会を行革本部会議にて行い、久しぶりにプレゼン審査により全国大会出場事例を選ぶことができました。また、職員提案も昨年度より7事例多い14事例の応募があり、その内容も不採用がないハイレベルなものでした。

こういった結果に9月に新たに就任した市長からは「素晴らしい改善活動だった。これからも推進していきたい。」との言葉をいただきました。

とはいえ、「はながさ☆ぐらんぷり」を開催していた頃に比べると、改善、プレゼン双方の質とも、まだまだの状況です。
来年度以降、更なる進化を遂げられるよう、カイゼンサポーター(有志職員)と共に顔晴っていこうと決意を新たにしているところです。

2015.10.22

自治体改善リレートーク(所沢市)

皆さん、こんにちは。所沢市役所の林と申します。
現在は財政課に所属しておりますが、業務改善関係の仕事に長く携わっていたよしみで、本市の改善活動について紹介させていただきます。

所沢市が改善活動で目指しているのは、
「明るく楽しく元気よく」
というシンプルなものです。
風土改善とか、
市民目線の改革とか、
経費の最小化とか、
そういった内容の方が、もっともらしいですし、カッチョいいとも思うのですが、あまり生真面目にやるより、とにかく前向きに取り組むことを目標にしています。

このフレーズを聞いて、
「明るく、楽しく、そして激しく」
という全日本プロレスのモットーを思い出された方もおられるかも知れません。
馬場さんの路線を三沢さんが受け継いでいたころの。
所沢市の目標を掲げる際に、全日本プロレスのモットーを参考にしたのかどうか、そこらあたりはご想像にお任せします。
ちなみに、三沢対小橋の名勝負は、例えばこちら

三沢 vs 小橋 1999.6.11 三冠戦
youtube.com

さて、「明るく楽しく元気よく」は、放っておいてそうなるものではありません。
役所の仕事にはルーティンも多いですし、コツコツ積み上げていく仕事もたくさんあります。
苦情を受ける機会も少なくありませんし、業務量が増えているなかでは、余裕をもって仕事をすることが難しくなっています。
財政的な制約もあり、市民の方々の要望に応えられないこともしばしばです。

そうしたなかで、改善カイゼンとかけ声だけかけても、
「いい気なものだ」
と思われてしまいかねません。
そこで、できる限り無理なく、やれるところからやっていけるような取組にするように努めました。
役所の仕事は、「各部署から一律に」となりがちですが、そうではなく最初は濃淡が出てしまっても仕方がないと割り切ったのです。
取組が楽しそうに盛り上がっていれば、参加してくれる部署も増えていくのではないかと願いました。
そんな思いで、活動内容もそれぞれに任せ、発表会への参加も自主的な手上げ方式としてきたのです。

改善活動の主役は、現場で働いている一人一人です。
行革部門に言われて取組み、活動の結果が行革部門の手柄になってしまうようでは、意欲は高まりません。
当たり前のことですが、行革部門の自己満足にならないように注意しました。

あまり語り過ぎると、
「明るく楽しく元気よく」
から離れてしまう気がしますので、この辺で失礼いたします。
引き継ぎのご指名は、中野区の酒井さんにお願いします。

2015.10.20

自治体改善リレートーク(川崎市)

みなさん。こんばんは川崎市の阿部です。
中野区の酒井さんより指名がありましたので、投稿させていただきます。
川崎市では、チャレンジ☆かわさき選手権(通称:チャレ☆かわ)という業務改善発表会を平成21年度から行っています。
只今、来年2月1日(予定)の7回目の開催に向けて絶賛準備中です。
この取組は元々、川崎市の職員提案制度を活性化するために始まりましたが、有志の若手・中堅職員(チャレンジ☆サポーター、通称:チャレ☆サポ)を中心に役所の既成概念に囚われず、自由な発想で企画・運営を行っており、私もこの有志職員の1人として第3~第6回までの企画・運営に携わらせていただきました。

チャレ☆かわで発表される業務改善事例は、各局・区長の推薦により事例を選定し、審査員と会場の票で当日に最優秀賞(市長賞)を決めて、その事例が全国大会で発表されます。この推薦のなかには、局内の政策提言発表会などを経て登録するチームもあります。
また、当日は特別企画として、局区長などの応援メッセージや庁内の研究成果報告とともに、他自治体の先進的な改善の取組を紹介していただいてきました。過去には、さいたま市の柳田さん、中野区の酒井さん、所沢市の林さんに御登壇いただき、来場した職員に笑いを提供してもらいながら、良い刺激を与えていただいております。

昨年度からは、発表会の企画・運営の他に、市長インタビュー、自分の身近な改善探し、近隣自治体や民間企業に訪問・交流(昨年度はさいたま市・㈱セブンイレブン-ジャパン・㈱オリエンタルランド)を通じて、その気づきをもとに広報紙の作成なども行っています。

完全手上げ制のため、年度によっては有志職員が数名という年もありましたが、OB・OGや同期職員などの協力を得ながら試行錯誤しながらチャレ☆かわをやり切った後のメンバーの顔立ちが出会った当初と変わっていることに毎年驚かされ嬉しい気持ちになります。
その唯一無二の経験が私にとって仕事に取り組む上での重要なインセンティブにもなっています。

4年間の改善活動を通じてでしか出会わなかったであろう庁内外の熱い人財との化学反応や未知の課題を身近に感じることができ、「自発的な改善体質は1日にして成らず」であると実感しています。
私が思う自治体の改善運動の魅力とは、普段からやりづらいな…と感じていることを自分発信で試行錯誤する経験を積み重ねた結果、「誰かの得となって、自分の徳として戻ってくる」ことに最大級の喜びを得ることであり、そこに中毒性があるのだと確信しています!

長くなりましたが、今後ともチャレ☆かわ共々、川崎市もよろしくお願いします。
また、自治体改善の輪も盛り上げつつ、全国大会でお会いしましょう!
それでは、所沢市さんよろしくお願いします。

2015.10.14

自治体改善リレートーク(さいたま市)

こんにちわ。さいたま市 桜区役所 区民課の野島です。
本市の業務改善の事務局ではありませんが、私の方から本市のカイゼンの取り組みについてご紹介します。

本市では、改善・改革が日常的に実践される組織風土の醸成を目指し、平成21年度から「一職員一改善提案制度」というのを導入し、全職員が一丸になって取組みをするようにしています。具体的な内容としましては、「月イチ改善」や一職員一改善を実施する「業務改善強化月間」にて実践した改善事例を報告するようにしています。
こうした日常業務の中で、職員が知恵と工夫で改善・研究した実践事例について、アイデアやプロセスを共有するとともに、職員のチャレンジする気持ちと改善意欲の向上を図るため、12月に「カイゼンさいたマッチ」という優秀改善事例の発表会を開催しています。

この「カイゼンさいたマッチ」の企画・運営は、「カイゼンサポーター」という庁内の様々な課から集まった若手職員が中心となって行っています。本市では過去に5回の「カイゼンさいたマッチ」、そして平成25年3月に行われた全国大会「カイゼンまっちin Saitama」にて、のべ113名の職員がサポーターとして活動をしてきました。ちなみに私もサポーターで活動した一人になります。
サポーターの主な活動内容は、ステージ運営全般(企画・進行)、プログラムのチラシや作成、Facebookでの周知、動画配信、会場内の企画・運営、発表者へのサポート、懇親会の企画などで、これらの中には実験的な取り組みも色々と行われてきました。また、そうした中で、サポーターから生まれた標語『We Will Kaizen!』は、当市で行われた全国大会の際に石原俊彦審査委員長から、カイゼンを動詞として使っている素晴らしい標語だと賛辞をいただき、いまでも本市での改善活動の標語になっています。
こうした担当業務の枠を超えた若手職員が、サポーターとして発表会や全国大会の企画・運営を行うことによって、以下のような成果が生まれました。
1 組織の壁を越えたネットワーク
2 アイデアを形にするプロセス共有
3 チームワークの強化(仲間とならできるという意識)
4 他自治体とのネットワーク形成
5 自治体や企業の勉強会等に参加
6 時間を有意義に活用し職務に活かす習慣
7 主体的に行動できる職員へ成長

これらの成果が示すとおり、サポーターを経験した職員は、カイゼンに関する取り組みだけでなく、日常の業務やそれ以外の活動にも活躍の幅が広がっています。結果としてサポーターの活動が、人材育成にもなり、最高のスキルアップのツールとなっているのです。

先週末(10/9)、「第6回カイゼンさいたマッチ」(12月22日開催)のサポーター会議がキックオフされ、20名のサポーターが集まりました。私も3年ぶりにサポーターとして参加することになったのですが、私以外の職員は初めての参加になります。事務局側もサポーターに参加する職員を集めるのに苦慮しており、その悩みは当市も同様のようです。
今回参加するサポーターは、初めてということで不安がいっぱいですが、業務以外の場でスキルアップできるチャンスを得たことになるので、最後にサポーターをやって良かった、各々が成長できたと思えるよう、皆で一緒に楽しく頑張っていきたいと思います。

「カイゼンさいたマッチ」で発表する優秀改善事例は、審査中のため、まだ決まっていませんが、昨年の「さくらサポートシステム(SSS)」に引き続き、今年もさいたま市から全国大会で衝撃(笑劇?)を与える改善事例が誕生するのでしょうか?全国大会でのさいたま市の発表をお楽しみください。

最後に過去にサポーターが運営したFacebookページをご案内します。
第3回大会、全国大会
https://www.facebook.com/#!/kaizen.saitama?fref=ts
第4回、第5回大会
https://www.facebook.com/#!/カイゼンさいたマッチ-472899759485381/

2015.10.10

自治体改善リレートーク(宮崎県)

こんにちは。宮崎県国富町の矢野です。大分市の中川さんからご指名ですので、宮崎県内の市町村が集まって行われている宮崎県市町村改善改革実践事例発表会についてご紹介します。

宮崎県では、平成24年度に市町村職員の自主研究というカタチで第1回宮崎県市町村改善改革実践事例発表会(みやざき犬大会)が開催され、最優秀賞の都城市と審査員特別賞の川南町(町です!)が、さいたま市の柳田さんはじめたくさんの方のご尽力により、さいたま大会に出場させていただきました。
その後、公益財団法人宮崎県市町村振興協会(
宮崎県市町村職員研修センター)が、この県大会を事業として採用していただくことになり、今年度で第4回大会を迎えます。もちろんすべて石原先生に審査委員長をお勤めいただいております!

全国を見回してみても、県内で予選を行って全国大会に出場している(私はこれを「甲子園方式」と勝手に名付けておりますが)自治体はありません!

人口2万人弱、職員数145名の国富町のような町村にとって、いきなり全国大会というのはやはり敷居が高く、道も開けないのですが、県大会があることでそれが可能になり、また、県内のネットワーク構築にも一役買っているのではないかと考えています。

これまで毎回、宮崎市長をはじめ首長さんたちに審査員としてお越しいただいており、かなりの高評価もいただいているのですが、まだまだ県内の自治体内に改善運動が浸透しているとは言い難い状況です。まずは県大会に聴講者としてご参加いただき、業務改善運動の素晴らしさを知っていただくとともに、やはり「全国」のすごさを肌で感じる機会を、もっとたくさんの方に持っていただきたいと思っています!

NPO法人 自治体改善マネジメント研究会

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